顎関節症についての補足1
前回まで顎関節症について書いてきましたが、若干補足させていただきます。
顎の病気=顎関節症=咬みあわせの病気、という具合に理解されている方が多いと思います。
顎関節症の定義があいまいなのですが、顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節雑音、開口障害ないし運動障害が認められれば、顎関節症の可能性が高いと思われますが、同様の症状でも区別を要する病気も存在します。
例えば、
三叉神経痛や、ディスキネジア、身体表現性障害などの感覚神経に問題がある場合、
顎関節リュウマチ、外傷性顎関節炎、術後瘢痕拘縮、腫瘍など関節とその周囲の組織に問題がある場合、
筋突起過長症、咀嚼筋腱腱膜過形成症など、関節部分や周囲のパーツの大きさや強さに問題がある場合、
様々な顎関節症と区別が必要な病気が考えられます。
咬みあわせなど、お口の中に原因があり、歯科医がかみ合わせの治療を行うことで改善することが多いのですが、まず、これらの病気でないことを十分精査して、噛み合わせなど、お口の中の治療にとりかかられた方がよいのではないかと思います。
かみ合わせが原因であれば、住人のような歯科医の出番ですし、咬みあわせを治療すれば、症状が改善することは十分考えられますが、上記のような病気が原因であれば、当然、咬みあわせだけを治療しても症状は改善しません。
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